それから子どもは沈黙した。
	わたしは自我意識の反発心と向き合っていた。
	”先へ進もう。そこにはきっと新しい発見があり、成長することができるよ”
	自我意識は、わたしの欲求を知っている。
	それは、詐欺師のように味方を装う。
	その手法は巧妙(こうみょう)であり、疑わなければ気が付かない。
	詐欺師は詐欺師だと認識されないから詐欺師なのである。
	”普通”の人たちには、自我意識という詐欺師の存在にすら気が付かない。
	自我意識に誘導されているにもかかわらず、自分で選択していると思い込んでいる。
	多くの人が、宣伝や広告に誘導されて、自分には必要のないものや、本当は欲しくないものを購入しているが、それは自我意識の誘導による結果なのだ。
	
	自我意識は本当に必要なものを否定(反発)する。
	そして、本当は必要のないものに執着させようとするのである。
	わたしが抱えている先へ進みたいという欲求は、本当は必要のない選択であるが、自我意識にとっては必要な選択なのであろう。
	
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