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自身の体験をつづりたいと思います。
拙い文章ではありますが、お暇ならお付き合いください。

2015年7月5日日曜日

追憶 1028

Nの検査を待つ間も、わたしは彼のことを気に掛けていた。
しかし、わたしには彼を止められるはずもなく、自分の非力さを嘆(なげ)くのであった。
Nが診察室から出てきた。
検査の結果は何も問題はないようであった。
それを聞いてわたしは安心した。
そして、わたしも一応検査を受けることになった。
身体のことが心配だった訳ではない。
母がそのように頼むのである。
わたしは自分の身体のことなど心配している場合ではなかった。
彼の身体のことで手一杯であったのだ。
そのため、医者の話を上の空で聞き流していた。
医者がわたしの身体の何を検査したのかは分からないが、医者が言うには何も異常はないようであった。
わたしは医者の話を信じてはいなが、空(から)の返事を置いて診察室を後にした。

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