このブログについて

自身の体験をつづりたいと思います。
拙い文章ではありますが、お暇ならお付き合いください。

2015年7月1日水曜日

追憶 1024

吐き気の波が襲った。
もう、一言も話したくはなかった。
口を開くと嘔吐してしまいそうだったからである。
わたしは瞼を閉じて、ただ車の揺れに耐えた。

20分程で病院に到着した。
わたしたちは救急の待合室で彼を待つことにした。
しばらくして、彼が胸を押さえるようにして、診察室から出てくるのを確認する。
わたしは駆け寄ってお詫びした。
彼は怒りを現しつつも冷静であったように思える。
わたしたちは近くにあった長椅子に腰を下ろして座った。
事故による怪我か、精神的なショックによってか、彼はとても弱々しく映った。

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