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自身の体験をつづりたいと思います。
拙い文章ではありますが、お暇ならお付き合いください。

2015年7月29日水曜日

追憶 1052

光の十字架は迷いなく飛び、女の額に突き刺さった。
場を揺らすような大きな悲鳴と共に、女の目と口からは黒い煙のようなものが吐き出される。
それは、女の頭上に塊(かたまり)を形成していた。
わたしは再び、光の十字架を作り出して女に投じた。
胸に突き刺さると、全身から黒い煙のようなものが排出される。
それも頭上の塊へと飲み込まれた。
黒い煙の塊は忽(たちま)ちに見上げる大きさとなった。
それはやがて、苦悩に満ちた一つの顔となったのである。

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