わたしにはここにいる人たちが自分勝手に見えたし、同時に子どものようにも見えた。
この人たちがやっていることはとても幼稚なのである。
言い方が悪いが、獣のようなものであろう。
こう言うと、動物に失礼かも知れない。
動物の方がよっぽど高次の感情の中に生きているだろう。
ここには相手を思いやる礼節が一切なく、わたしは様々な感情を通り越して呆(あき)れてしまうのであった。
老人がわたしに気付いた。
老人は皺(しわ)を掴んだ顔を目一杯に動かし、わたしに対して懸命に助けを求めた。
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