これが女の抱えている恨みの姿であろう。
恨みの感情は自制心よりも巨大に育ち、自分自身をも飲み込んでしまうのだ。
女は自分自身でさえ、恨みの感情をコントロールすることができない状態であったのではないかと推測する。
きっと苦しかったはずだ。
恨みの感情が排出されると、女はその場に倒れて動かなくなった。
女を動かしていたものは、恨みの感情であったのだろう。
今や本体は恨みの感情の方である。
しかし、”これ”を育てたのは女の弱さである。
女は、自らの弱さを理解するために恨みの感情に飲み込まれ、苦しみを体験することができたのだと思う。
そのため、わたしは女の恨みの感情に対して感謝の気持ちを以て接することができる。
すべてに意味を見出せば、この世界には”悪いもの”などなくなるのである。
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