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自身の体験をつづりたいと思います。
拙い文章ではありますが、お暇ならお付き合いください。

2015年7月27日月曜日

追憶 1050

女は歯を剥き出しにした怒りに満ちた表情を見せた。
しかし、そこに眼球は無かった。
眼球があったであろう場所は真っ黒に塗り潰されているようである。
女は恨みの感情によって、きっと大切なものを見失ってしまったのだ。
霊は眼球や脳を使ってものを認識している訳ではないので、眼球を失ったからといって視界を失う訳ではない。
正しい視界を失ってしまった表現として、眼球が失われてしまったのである。
大切なのは、愛情に根差した視点である。
愛情に根差した視点を失ってしまえば、どのような人物の視界も光を失ってしまう。
光を失った視界を生きる人が得るものは苦悩である。
そして、それはそこから抜け出さない限りは持続していくものなのだ。

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