このブログについて

自身の体験をつづりたいと思います。
拙い文章ではありますが、お暇ならお付き合いください。

2015年7月22日水曜日

追憶 1045

老人はわたしに懇願(こんがん)した。
老人の力ではこの状況をどうすることもできなかったのであろう。
そうでなければ、男性が幾度も事故に合うこともなかったのかも知れない。
しかし、わたしが自分勝手に動くことはできない。
大天使ミカエルの指示がなければ、わたしは何もできないのである。
今のわたしには、助けを懇願する哀れな老人と、力無く項垂れる男性と、それを呪う女を眺める以外には方法がないのだ。
助けたい気持ちはあっても、わたしには何が最善であるのかも分からないし、力も使えないのである。
安易に手を貸すことだけが助けではないと、わたしは経験上学んでいる。
だから、この待機している時間にも大切な意味があるということを知っているのだ。
わたしは焦らない。
必要が満たされるまでは何もしないのである。

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