光の十字架は神々しく輝いた。
	その神聖な光にはいつも感動する。
	それを掴むと、男に投じるべきだという思いが沸き起こる。
	わたしは自分のするべきことを知っている。
	それは、”神”がわたしに何をするべきであるのかを教えてくれるからだ。
	光の線を残して飛んだ光の十字架は、音も無く男の額に突き刺さった。
	男は耳を劈(つんざ)く悲鳴を上げた。
	空っぽになった目と口からは、大量の黒い煙のようなものが吐き出されている。
	光の十字架によって追い出されたのであろう。
	これは、男の持つ恨みの感情の本質である。
	
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