光の天秤 -自叙伝-
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自身の体験をつづりたいと思います。
拙い文章ではありますが、お暇ならお付き合いください。
2015年4月19日日曜日
追憶 951
それは、今にも朽ち果てそうなぼろの着物を身にまとい、かつては髷(まげ)であったであろう乱れ髪を垂らした酷く痩せた男であった。
男は血走った眼光だけが生命力を発し、何を目的としているのか?ということは容易に読み取ることができた。
この男は強い恨みの感情を抱いている。
風貌(ふうぼう)からして、男はかつての武士であろう。
しかし、その威厳は今は見る影もない。
男は既に亡くなっているが、この恨みの感情によって縛られているのである。
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