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自身の体験をつづりたいと思います。
拙い文章ではありますが、お暇ならお付き合いください。

2015年4月22日水曜日

追憶 954

一歩を踏み出すと同時に、恨みの刀が喉(のど)を突き刺したように思えた。
わたしは強烈な吐き気と同時に大量の黒い血のようなもので足元を染めた。
内蔵をすべて吐き出してしまうのではないかと思えるほどに、それが吐き出されるのである。
わたしの意思ではどうすることもできなかった。
吐き出すものが無くなった時には、苦しさの余りに膝(ひざ)を付いてしまった。
身体が鉛(なまり)のようである。
黒いものを吐き出すだけで、かなりの力を削がれてしまった。
わたしは全身で息をしながら、力が回復するのを待った。

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