その次に見えたのは、項垂れてはいるものの、何の違和感もないA子の姿であった。
わたしは一段落が付いたと思い、深く息を吐いた。
しかし、わたしにはまだやらなければならない仕事があるはずである。
それは、NがA子の名前を出した時に見えた映像を、未だに体験してはいないということであった。
あの映像はわたしにとっては強烈な印象を残すものであった。
今回の問題に”あれ”が関わっていないということは有り得ないだろう。
そうでなければ、わたしがあの映像を見るということよりも先に、A子の背後に張り付いていた霊達のことを見るのではないだろうか?
わたしの中のこの疑問こそが、A子に対して気を抜かない理由なのである。
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