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自身の体験をつづりたいと思います。
拙い文章ではありますが、お暇ならお付き合いください。

2014年8月30日土曜日

追憶 721

気が付くと、わたしはNの背中を見ていた。
わたしはいつの間にかにNの心から離れたようである。
わたしは一つ深く息を吐き、今見たことをできる限り正確に伝えた。
Nはわたしの話に的を得るところがあったのか、その話を背中越しにではあるが真剣に聞いているのが分かった。
わたしは人の心の中にいる時、その身体はわたしの意思を離れている。
身体と完全に切り離されるということはなく、身体がどのような状態であるかということは客観的に認識している。
霊や人の心が破滅的な黒い血反吐を吐き、または感情を露(あら)わにする時には、わたしの身体はゲップをしたり、叫び声を上げたり、倒れて暴れているようである。
Nはその光景を目の当たりにしているはずであり、その行為が演技であったり、人を騙すためのもので無いことを理解したのだろう。
そのために、わたしの話に対して、真剣に向き合っているのである。

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