Nの心の中は、様々な音で溢れていた。
四方八方から様々な音が飛んでくる。
それを避けながら奥へと進む。
進むに従って音の数が減り、やがて静寂が辺りを包んだ。
静寂の中でわたしは一つため息を吐いた。
それは、騒がしいのが苦手だからである。
多感な中学生の心の中には、様々な興味が詰め込まれているようである。
それで良いのだ。
子どもは様々なものに興味を持つことが良いだろう。
騒がしかったのは、Nの顕在意識(けんざいいしき)である。
これは、普段Nが意識的に使っている意識である。
自分の思い通りになる思考や感情などがこれに当たる。
静寂は潜在意識である。
これは、Nが意識しても使うことができない意識である。
潜在意識にあるものは、自分勝手に使うことはできない。
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