わたしが向かっているのは潜在意識である。
	なぜなら、答えはそこにあるからだ。
	どのような表現も、必ず本質からくるのである。
	顕在意識は潜在意識から現れる。
	人の価値観や意思は、そのすべてが潜在意識から生じるのだ。
	あの少女も顕在意識の中には見かけなかった。
	ならば、もっと深い潜在意識にいると推測するのが普通であるだろう。
	わたしはあの少女を探しているのである。
	静寂の中を進むと、小さな扉に辿り着いた。
	それは簡素な洋風の扉であり、何の警戒も感じない。
	ノブを回せば開くのではないかと思えるようなものであった。
	わたしは何の躊躇(ちゅうちょ)もなくノブを回し、力を込めて扉を引いた。
	
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