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自身の体験をつづりたいと思います。
拙い文章ではありますが、お暇ならお付き合いください。

2014年8月21日木曜日

追憶 712

背後に立つわたしを認識した少女は、雲が形を変えるようにゆっくりと振り返った。
そこにあったのは、怒りに満ちたNの顔であった。
ここは、Nの心の中である。
そこにいるNの顔をした少女は、Nであるに違いない。
彼女はNの心の一部であり、価値観なのであろう。
少女は当然のようにわたしを睨み付けた。
その怒りが鋭く尖り、わたしの心に突き刺さる。
わたしは胸を押さえ、その痛みに耐えた。
彼女のすることに対して抵抗しようとは思わなかった。

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