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自身の体験をつづりたいと思います。
拙い文章ではありますが、お暇ならお付き合いください。

2013年1月9日水曜日

追憶 323

高校を卒業したわたしとYは、違う目的を持って同じように上京した。
東京生活が始まってから会う機会はめっぽう減ったが、時々会って近況を報告し合ったものである。
結局、Yの霊的な状況は変わっていないようであった。
わざわざその話題に触れることはなかったが、何かを見たような話は時々聞かせてくれた。
宗教の力では、Yの霊的な状況を解決することはできなかったのだろう。
Yが宗教に対して求めていたものが、霊的な状況の改善なのかどうかは分からないが、宗教とはある種の道徳教育であり、その宗教が掲げるより幸福に生きるための知識を教える場所なのだなと思った。

Yにはいつも影が垣間見えた。
それは、直感的、第六感的に捉えるような感覚である。
説明はできないが、いつもどこか危ういような感じがするのだ。
霊的な存在に取り憑かれているような、そんな変な違和感なのである。

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