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自身の体験をつづりたいと思います。
拙い文章ではありますが、お暇ならお付き合いください。

2013年1月23日水曜日

追憶 337

目的のキャンプ場は高知県の山奥にある。
わたしの住む、愛媛県宇和島市津島町から高知県の宿毛市に抜ける山道があるが、その山の頂上にそのキャンプ場はあるのであった。
キャンプ場の周囲には民家もなく、国有林にも指定されている手付かずの自然が残る良い場所であった。
わたしの住む津島町から近いこともあって、幼い頃から良く遊びに行ったものである。
車を走らせると民家の数は時間の経過と共に少なくなる。
田畑が広がる風景が杉林に変わると、夜の深さが一層増すように思えた。
夜空には星は無く、ただの黒が広がっていた。
ヘッドライトが照らし出すアスファルトの白線を頼りに進む。
白線を見失えば、夜の深さに迷ってしまいそうである。
夜の暗い山道はそんな心細さを覚えさせる寂しい場所である。


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