二人はそんなことを知る由もないが、わたしが霊的な世界や存在に興味を示し、その道を進みたいと思った動機の一部として二人の存在は大きいのである。
わたしが愛媛に帰ってきて実家で養殖の仕事を始めた時、Yは徳島で仕事をしていた。
徳島と愛媛で会うことは無かった。
わたしの性格的に連絡を取るということもなかったので、Yのことは噂程度に耳に入る程度であった。
その時Kは地元にいて、地元の企業に就職していた。
そのため、Kは近くで仕事があれば連絡をよこしては一時の話に花を咲かせたものだった。
中学生の時のわたしは霊的な存在を認識することはできなかったが、今ではそれらを幾らかは認識することができていた。
白龍神(北灘湾の神様)やハクとコン(狐の神様)なども身近にいたので話題は豊富である。
そんな話をすると、Kも目を輝かせたものである。
そして、Kとは別々の高校に通うようになり、卒業後にわたしが東京で暮らしていて会わなかった間の霊的な体験談を話して聞かせてくれた。
わたしたちはそんな話や仕事の話など、他愛もない話で盛り上がったものだ。
Kはわたしに会う度に中学校生活を懐かしんだ。
わたしたちの共通点が中学の三年間が同じクラスであったこともあるのでそうなるものだとは思っていたが、どうやらKにとっては中学の頃の記憶がとても楽しい思い出として残っているようだった。
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