このブログについて

自身の体験をつづりたいと思います。
拙い文章ではありますが、お暇ならお付き合いください。

2013年1月17日木曜日

追憶 331

ある時、Kは仕事の合間にわたしに会いに来ては、互いの近況や世間話をするのであった。
わたしにとってもその時間はとても楽しかったために、ついつい話が長くなってしまう。
Kは時々中学の頃の話を持ち出す。
その中でも、夏休みに担任の教師に連れられて出かけたキャンプのことを楽しそうに話す。
中学三年生の時の担任は、美術教師でありながら体育会系のノリのある楽しく頼もしい人物であった。
わたしも彼のことが大好きであったし、卒業後も交流があった。
Kも彼のことが大好きであったのだろう。
社会人になった今でも彼のことを頻(しき)りに話す様子から、彼への尊敬がうかがえる。
Kは中学三年の時のように同級生たちを呼んでキャンプがしたいとわたしに提案した。
叶うことなら当時の担任も呼びたいと言う。
わたしもキャンプは好きであったし、当時の同級生たちや担任とのキャンプはわたしにとっても特別なものになるのではないかと、期待が膨らむのを感じていた。
わたしはKの希望を叶えたいと思った。
それが単純に楽しそうであったからである。
Kはいつかみんなでキャンプがしたいという希望をわたしに手渡して仕事に戻った。

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