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自身の体験をつづりたいと思います。
拙い文章ではありますが、お暇ならお付き合いください。

2013年1月27日日曜日

追憶 341

お目当てのジュースを一本買うと、その場で早速開封して口を付けた。
冷えたジュースが喉を通ると、身体が水分を求めていたことを実感することができた。
わたしは半分を一気に飲み、大きく息をしてから車に乗り込んだ。
さっきの少女のことが気になっていたのだろう。
車に乗り込んでからも少女が消えた自動販売機の裏が気になって仕方がなかったのである。
わたしはクリープで車を走らせながら、自動販売機が視界から消えるまで見続けていた。
結局、あの少女が何であったのかは分からなかった。
可能性があるとすれば単なる見間違いか、霊を見たのであろう。
わたしは普段から霊に会いたいと思っているので、霊に遭遇しても怖くはなかった(本能的な恐怖心や危機感はあるが、それよりも好奇心や興味の方が勝った)が、その霊に遭遇したという感覚もなかったのである。
何と言うか、自然だったのである。
目の前に人がいるというごく自然な感覚だ。
しかしながら、あそこまではっきりと見間違えるだろうか?
経験上それは無いと断言することができるだろう。
それは、少女の動きが想像力よりも勝っていたからである。
今までにここまで鮮烈な見間違いは無かった。
もしかしたら、今回が初めての形の見間違いだったかもしれないが、そこには自分以外の人の気配があったと思えてならなかったのである。

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