携帯電話が水を得たように喚(わめ)き、わたしを催促した。
液晶にはKの名前が表示されている。
わたしにはなぜかその名前が胸を張っているように見えた。
楽しそうな電話の予感がして、わたしは携帯電話に応えるのであった。
案の定、携帯電話からは弾む声が聞こえてきた。
Kはいつも楽しそうである。
軽い馬鹿話をした後で、Kが本題を切り出した。
それはキャンプの日程が決まったというものであった。
わたしは突然の知らせに驚いたが、それはすぐに高揚へと導かれた。
参加者もある程度呼んだし、道具も揃えたから、わたし自身の予定を組めとのことだった。
昔から行動力のある奴ではあったが、もう少し何らかの相談でもあるものだと思っていた。
Kのおもしろい部分が見えて、わたしはより楽しい気分になった。
それから、わたしはキャンプの予定日を聞いて電話を終えた。
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