わたしは、彼女の話の同じ場所でも、新たな場所でも修正案を提示した。
老女は、その時はわたしの修正案を受け入れるような態度を示す。
しかしながら、それもすぐに忘れてしまうようであった。
長い間培(つちか)われてきた価値観を改めることは、年齢を重ねた人にとっては不可能に近いことだと思える。
わたしの頭の中には、"馬の耳に念仏"や"犬に論語"という言葉が浮かんでいた。
ただし、わたしは老女を蔑(さげす)んでいる訳ではない。
若い魂を諭しているのである。
老女は、わたしよりも若い魂である。
経験が浅い分、理解が浅いのは仕方のないことなのだ。
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