瞑想を始めた直後、わたしは再び胸が騒ぐのを感じた。
	それと同時に鼓動が高まる。
	これは、敵意である。
	わたしは幼い頃から、他者の敵意を感じ取ることが出来た。
	敵意を感じると、わたしの肉体は無意識の内に緊張状態に陥る。
	それは、敵意に対する防衛反応だと思われる。
	霊的な感覚を認識してからは、自分や他人に向けられた生き霊と対峙する時にそのような反応が起こる。
	敵意も生き霊も、同じ人の思いであるのだから、同じ反応が生じて当然である。
	その思いが歪んでいる場合には、無意識の内の防衛反応が生じるようであった。
	わたしは今、防衛反応を起こしている。
	それは、この場所に何等かの敵意が存在していることを意味しているということだろう。
	


