自分自身の弱さと肉体に対する感情は、やがて怒りへと変わっていった。
	子どものわがままに業を煮やした母親のような心境であったと思う。
	わたしは弱さと肉体に対して”もう良いだろ”と心を荒げた。
	すると、弱さと肉体は大人しくなり、小さくなった。
	そこでわたしは、Nに別れを告げた。
	Nは急な展開に驚いていたようで、別れ話をしているのではないと主張した。
	しかしながら、わたしはNを手放さなければならない。
	それ以外に道は無いのである。
	Nの話を遮(さえぎ)って、わたしは再び別れを告げた。
	わたしはNの気の強さを知っている。
	わたしの提案が承諾(しょうだく)されることも知っている。
	これで良いのだ。
	嫌だけれど、これで良いのである。
	
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