わたしは出来る限りの協力を約束していたので、力不足ではあるが了承(りょうしょう)した。
彼女達は、以前からパン屋で働いていたので、調理やメニューには何の問題もなかった。
わたしは彼女達の傍(かたわ)らで、事業の立ち上げを見学しているようなものであった。
一緒に事業のコンセプトを練り、物件を下見し、約半年後にはお店がオープンすることになった。
わたしもエプロンを腰に巻いてお店に立った。
料理を運び、珈琲を淹(い)れる。
そこでわたしは気が付いた。
わたしの将来の可能性は、既に実現していたのである。
何十年も先のことだと思っていた。
しかしながら、実際には半年後のことだったのである。
もちろん、わたしが経営している訳ではないが、それに近い形での実現であった。
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