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自身の体験をつづりたいと思います。
拙い文章ではありますが、お暇ならお付き合いください。

2014年10月22日水曜日

追憶 774

わたしが会った赤ん坊は、やはりA子の実子(じっし)であったのかも知れない。
A子は傷口から膿を取り出すように、心の中から辛い経験を絞り出した。
A子は過去に流産の経験があったのだ。
早期流産であったために、赤ん坊の姿までは無かったであろう。
今のところ、肉体に魂が宿るタイミングがどこにあるのかは分からないが、A子が流産した時点において、赤ん坊の魂はやがて肉体となるものに宿っていたに違いない。
しかし、何らかの理由によって、肉体が滅びなければならない状況になったのである。
その結果、赤ん坊の魂だけがA子の中にとどまるという状況が生じたのである。

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