黒い煙のようなものを吐き続けていると、赤ん坊の表情が一瞬だけ泣いているように見えた。
これは、赤ん坊の本意ではないだろうか?
赤ん坊は悲しんでいるのである。
悲しい気持ちが積み重なり歪むことによって、怒りの感情が生じたのだろう。
悲しみによって、人は怒りを覚えるものである。
この空間には、赤ん坊以外には誰もいない。
赤ん坊以外には何も無い。
ここには、赤ん坊だけが存在しているのである。
赤ん坊は孤独の中にいる。
この孤独の中から助けを求めているのであろう。
わたしにはそうとしか考えられないのである。
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