気分の悪さが込み上げてきて、わたしは黒い煙のようなものを吐く。
	わたしから吐き出された黒い煙は、空中を漂う間に光に変わった。
	それは、天に登り消えていく。
	そのプロセスは苦しいものであったが、結果からは大きな喜びを得ることができた。
	黒い煙が光へと変わることが、わたしには嬉しかったのである。
	繰り返していると、赤ん坊の表情に微妙な変化を見た気がした。
	怒りの感情の中に、何か別の感情が現れたように思えるのである。
	それは、どこか物悲しいものであった。
	秋が別れを告げる頃に、葉が燃えて散っていくような切なさをそこに覚えるのである。
	これは、寂しさである。
	
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