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自身の体験をつづりたいと思います。
拙い文章ではありますが、お暇ならお付き合いください。

2013年11月20日水曜日

追憶 438

わたしには集中力が必要であった。
わたしが意識的な世界を捉えるのには、洗練された集中力が必要だったのである。
視覚で捉えることができないものを捉えることは、とても難しいことである。
見えないものを見るのだ。
決して簡単なことではない。
それも、自らが想像するのではなく、そこにあるものを捉える必要があるだ。
それは、空中を飛び交う電波を見るようなものなのである。
人は想像によって世界を自分自身に都合の良いものに導こうとしてしまう。
それでは、歪んでしまうのだ。
わたしがしたいことは、人を自分に従わせることではない。
目的は寧ろ、独立することであろう。
そのためには、その人にとって必要な学びを導く必要があると思うのである。

わたしは今だに会話を続けている四人に対して集中が必要であることを告げて目を閉じた。
彼女らにも自分なりに集中してもらうことにした。
わたしはいつものように自らの心の中に静寂を探すが、それはとても難しいことであった。

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