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自身の体験をつづりたいと思います。
拙い文章ではありますが、お暇ならお付き合いください。

2013年3月1日金曜日

追憶 374

何かをきっかけにして、再び女が騒ぎ始めた。
わたしは一層気を引き締めた。
ボロボロの爪が結界を削る。
女は執念の力によって結界を乗り越えようというのである。
それは、Aに対する異常な執着からであった。
人は何か一つの目的に集中すると計り知れない力を発揮する。
どのような感情に対してもそれは可能であり、集中することで建設的にも破滅的にも強い力を得ることができるのである。
時として、それは自身の力量をも上回る力となる。
女の場合は怒りの感情に対して力を集中してしまったために、その力は執念や執着といった破滅的な方向性を以ってもたらされた。
それが女の姿をまるで般若の鬼のように形成してしまったのであろう。
どのような人も、自らの感情や考えなどの心(気分)が形作る。
自らの心に逆らうことのできる人間は存在しない。

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