このブログについて

自身の体験をつづりたいと思います。
拙い文章ではありますが、お暇ならお付き合いください。

2013年2月28日木曜日

追憶 373

女はどうにかしてAに近付きたいのであろう。
結界を掻い潜り、Aに辿り着く手段と隙(すき)を探している。
わたしは気を緩めないように意識を張り、全神経が結界に触れるように努めた。
Aはもちろん、K以外の誰も女の存在と今の状況を知らない。
わたしは変に緊張していたであろうし、女の出方が気になって話の輪の中には入れそうにもなかった。

女はゆっくりとわたしたちの周りを歩いた。
その視線は常にAに対して向けられている。
わたしは女が何を求めているのかを知りたかった。
どのような経緯が女を怒りに縛り付けているのであろうか?
そして、どうすればこの状況を打開することができるのであろうか?
わたしは答えが欲しかった。
このままの状態が続けば、わたしの精神は磨り減ってしまうだろう。

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