その声は、わたしの頭の中に直接的に響き渡った。
それは決して大きな声ではなかったし、明確なものでもない微かな声ではあったが、とても強い意思を感じるものであった。
わたしは一瞬、何が起きたのか分からなかった。
それを理解しないままにわたしの中には新たな意思が生み出されていた。
「わたしはこの場を守らなければならない・・・」
心の中でわたしはそのように思っていたが、一体何からこの場所を守れば良いのか分からなかった。
その時、わたしはKを誘い、皆から少しだけ離れた。
それは、何か只ならない感覚があったからである。
わたしはKに対して「大丈夫だった?」と聞いた。
それだけでKにはわたしが何を聞きたいのか分かったようであった。
わたしたちは少し歩くことにした。
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