Aに話し掛けると、女からの殺気が一層強くなって伝わってくる。
わたしは動悸を抑えることに必死であったが、同時にその感覚に対して興味を抱き、楽しみを覚える自分もいた。
どちらかと言えば、女の殺気に対する恐怖心や危機感よりも、興味や楽しさの方が上回っていた。
わたしは霊から受け取る感覚を求めているのである。
それは、わたしの目的であり、自らの掲げる目標を達するためにはどうしても必要なものだった。
わたしは霊のことを知りたい。
その未知の世界を解き明かしたい。
そして、できることならそこに存在している苦しみを取り除きたいのである。
だから、わたしは女に対して拒絶心は持たなかった。
女の反応を見て、霊というものを研究しているのである。
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