とは言え、予想していたよりは少ない人数であった。
Kが立ち上がりわたしを迎えた。
皆でバーベキューの火を囲って談笑していたようである。
次に、中学の時の同級生のHがわたしを迎えてくれた。
彼は頭が良かったが、お調子者で少し間の抜けた面白い男であった。
それに加えてA、B、C、Dと、いずれも中学の同級生の女の子たちがいて、それぞれがわたしを迎えてくれた。
しかしながら、Aという女の子はすぐに顔を逸らして俯(うつむ)いてしまった。
とてもしんどそうである。
わたしはAのことが気になった。
お酒でも飲み過ぎたのだろうか?
それなら良いが、妙な胸騒ぎがわたしをAに引き止めるようであった。
わたしは皆と挨拶を交わしながらその輪の中に入ろうとしたが、その時頭の中に声が響いた。
「この場を守りなさい…」
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