途切れ途切れに続く会話の中で、わたしは川の流れが気になっていた。
なぜ、川の流れが気になるのかは分からないが、自然と川に目がいくのである。
それでも、気にしないようにしていると、Kが口を開いた。
「なぁ、さっきから川を走ってる奴がいるぞ…」
それは、あまりにも突拍子もない言葉だったが、的を得たものであった。
「マジで?そういうのはやめてくれ!」
わたしとKを覗いた唯一の男子であるHが怖がってそう言った。
「やっぱりな。何かあると思ったんだよ!」
わたしがKの言葉に自らの感覚を納得すると、脳裏に黒い男が川を走ってる姿が浮かんできた。
それは、勝手な想像なのかもしれないが、見えたのかもしれない。
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