白い象の瞳がわたしを見透かしたのであろう。
それは、とても心地の好い感覚であった。
白い象は、わたしよりもわたしのことを知っているのである。
わたしは白い象によって、自分を教えてもらったのであろう。
黒い煙のようなものが腹の中から引き抜かれると、先程までの吐き気が消え去った。
身体の重さも感じない。
わたしは体調不良から解放されたのである。
次にわたしが行うことは分かっていた。
吐き出した黒い煙のようなものの処理である。
この場所にとって、この黒い煙のようなものは異質な存在であり、不自然であるからだ。
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