それは、すぐ後ろに迫っていた。
	わたしは意識の中で振り返った。
	すると、そこにはわたしを一飲みにすることが出来る程の大きさの蛙(かえる)のような姿をした何かがいた。
	それは、大きく口を開けている。
	その口が生臭いのである。
	そして、良く見ると、口の中には血にまみれた様々な動物の身体の一部が詰め込まれていた。
	その中には人間の頭もあった。
	それ等の頭が口々に声を発しているのである。
	喰われている頭が、喰いたいと発するのは不自然であり、不気味であった。
	わたしは全身が泡立つのを感じた。
	
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