光の天秤 -自叙伝-
このブログについて
自身の体験をつづりたいと思います。
拙い文章ではありますが、お暇ならお付き合いください。
2016年6月1日水曜日
追憶 1360
船のエンジン音を煩(わずら)わしく思い、水を切る音が鮮明に聞こえた。
わたしは戻っていた。
日差しが身体を焼き、額に滲(にじ)む汗を海風が抑えた。
少しだけぼんやりと考えたのは、先程の光景についてである。
わたしには、中指を寄付した赤ちゃんがRだと確信していた。
根拠は、Rの肉体に中指が無いことである。
それ以外はただの直感に過ぎない。
奇(く)しくもその日は、Yの手術日であった。
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