わたしは自分でも認識していないレベルの覚悟を強めた。
すると、足元が水であることに気が付いた。
それは黒い水であり、墨汁のようだと思った。
それまでは気が付かなかったが、わたしの気持ちが変わることによって状況も変わったのではないだろうか?
しばらく、水の上を歩いた。
少しずつ水位が増しているのが分かる。
水位が腰の辺りにまで達した時に、どこからともなく大きな金属音が届いた。
それは、金属と金属を打ち鳴らすような激しい音で、わたしはそれを不快に感じた。
この音を聞いていると意識が遠くなるような感覚に襲われる。
このまま聞き続けているのであれば、精神が正常を保つことができないのではないかと思うほどであった。
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