Hさんの心の中にあった扉の奥には、嘘に成り下がってしまった本音が投げ込まれ、腐っていたのである。
わたしが遭遇した皮膚を失った人の形をしたものは、Hさんの本音であったと確信できる。
本音に対して嘘を強いることによって傷付き、あのような恐ろしい姿になってしまったのではないだろうか?
可哀想である。
トラウマを抱える人の価値観は歪んでいる。
歪んだ価値観は貧しさを選択する。
幸せになりたいと強く望み、積極的に行動している人がいる。
しかしながら、その人の価値観が歪んでいるのであれば、どのように努めても幸せを掴めないだろう。
わたしの中にも劣等感や嫌悪感などの苦しみがあるが、それがトラウマとなり、歪んだ価値観を実現している。
以前のわたしは、貧しさ以外の選択をすることができなかった。
だから、夢も希望も無い世界に生きていたのである。
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