何度も固めたはずの覚悟が、ちょっとしたことで簡単に崩れ散る。
わたしは決断したのではないのか?
何度も自分自身に問いかける。
人の心は弱いものであるということを思い知らされ、自分自身の軟弱さに嫌気が差す。
何なのだ、わたしは。
何がしたいのだ。
恐怖に怯えて立ち止まり、更には逃げ出すことを考えている。
わたしの熱意はこの程度のものであるのか?
わたしは自分自身に対して心底情けなく思う。
しかしながら、状況は立ち止まりはしない。
わたしが考えをまとめる間に、扉の奥の暗闇から幾つもの黒い腕が伸びてきて、わたしを暗闇の中へと引き摺り込んだのである。
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