わたしと白い人影の間に安心感が溢れる。
それは、わたしたちのいる場所をも包み込むのであった。
わたしたちは安心感に包まれていた。
とても穏やかな気分だった。
先程までは、怒りや悲しみなどの破滅的な感情によって心を乱し、苦しんでいたという状況が幻であったかのようにも思える。
嵐の後の青空が、どこか現実味を帯びないように。
このような状況にあっては、わたしたちの心が乱されて苦しむこともないであろう。
心が穏やかに在るというのはこれほどまでに幸福なことなのである。
わたしはこの時ほど、心の平穏が大切であると感じたことはなかった。
その時、わたしは時間が終わりを告げる音のようなものを聞いた気がした。
0 件のコメント:
コメントを投稿