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自身の体験をつづりたいと思います。
拙い文章ではありますが、お暇ならお付き合いください。

2013年9月2日月曜日

追憶 359

初めて対峙する他人の心、そして、怒りの感情の中で自らの心は翻弄(ほんろう)される。
わたしは集中することだけに努めた。
それ以外のことに気を取られたら、集中することすらできないであろう。
しかしながら、刃のように突き刺さる怒りの感情を気に掛けないというのは、わたしにとってはとても難しいことであった。
耳元の蚊ですら気に掛かるのである。
全身にまとわりつくこの苦しみが気にならないということはなかった。
わたしは、どうすればこの苦しみから抜け出して集中することができるだろうかと考えていた。
苦しみを苦しいと感じている間は、苦しみは永遠にわたしのものである。
苦しみを苦しいと感じることがないのであるなら、わたしは苦しみを所有することはないであろう。
その時、わたしはマラソンを思い出していた。


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