光の杭をその身に受けた人影は悶え苦しんでいた。
その光景を見ていると、わたしは猛烈な嫌悪感に襲われた。
強烈な吐き気がして、黒い煙のようなものが口から大量に出てきた。
それはとても不気味なものだと感じる。
傷口から膿(うみ)が出るように、わたしの体内からは大量の黒い煙が溢れ出ているのであった。
しかしながら、その黒い煙を止めようなどとは考えなかった。
傷口からは膿が出た方が良いように、わたしの体内からは黒い煙のようなものが出た方が良いと思えるのである。
その作業は嘔吐を繰り返す時のように辛く苦しいものではあったが、吐き終わると気分が楽になるのと同じことをしているのではないかと思える何かがあった。
わたしはその抽象的な確信に向かって歩みを進めるのである。
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