人がその苦しみの束縛から逃れるためには、心を落ち着けていなければならないであろう。
何事にも動じない器量が必要なのである。
心が混乱して慌てふためくのであれば、人が心を患うのは当たり前のことである。
楽しいことに在って人は心を乱してはいない。
その時、人は幸福を感じている。
苦しいことに在って人は心を乱している。
その時、人は不幸を感じている。
どのような状況に対しても心を乱さないのであれば、人は幸福を得ることができるであろう。
どのような状況に対しても心を乱すのであれば、人は不幸を得る。
わたしは20年間という時間をかけて人というものを観察し、このことを悟った。
わたしが楽しむことに苦しむ人がいて、わたしが苦しむことに楽しむ人がいるのである。
そのことから、人にとっての幸福というものは個人的なものであると理解することができる。
幸福を得るのも、不幸を得るのも、すべては各自のことなのであろう。
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