わたしはこの苦しみを繰り返してはならないであろう。
同じ道を選択しても、結果は同じことである。
情けない自分とは決別すると心に決めた。
後悔はしたくないのである。
人は苦しいことにも向き合わなければならない。
幸福というものは、気楽の中に存在しているのではないだろう。
勇気を出して苦しみに立ち向かった者だけが得ることのできる楽しみである。
わたしは、わたしの中の「安全弁」が制止するのを無視して、母親の背中に触れた。
次の瞬間、わたしは目眩(めまい)を感じる。
いきなり暗闇の淵に突き落とされた様な感覚だった。
方向感覚を失った自己がすがるものを探して暴れる。
わたしは必死だった。
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