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自身の体験をつづりたいと思います。
拙い文章ではありますが、お暇ならお付き合いください。

2018年4月21日土曜日

追憶 2022

すると、老女はようやく安心したのか、大きく息を吐いた。
小さな肩が上下に動いた。
そして、わたしに感謝を伝えた。
老女は、わたしを労(ねぎら)ってくれたのだろう。
わたしも楽しかったので、同じように感謝を伝えた。

体験したことを老女に説明している間、わたしは階段からの視線を感じていた。
この部屋からは階段は見えない。
しかしながら、その視線が階段からであることを理解することが出来た。
老女はわたしの話を前のめりになって聞いてくれた。
わたしの言葉の一つでも取りこぼさないように、真剣に話を聞いてくれているのである。
わたしは老女への説明を続けながらも、階段からの視線に意識が集中していることを理解した。



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