ゲップに比例して、頭上の黒い煙は光の粒へと変換された。
それは、軽くなり、高い所で一際美しく輝く大きな光へと引き寄せられるように上昇する。
大きな光の先には、所謂(いわゆる)天国や天界や別の次元などが存在していると思われるが、実際のところは分からない。
しかしながら、あの壮大な光を眺めていると、良い所に違いないと思える。
大きな光に向かって上昇する光の粒は、水の中に潜っている時の太陽と、息を吐き出した時の気泡を連想させた。
わたしには、それが幻想的に思えるのであった。
黒い煙が光に帰ると、沈黙する黒い顔だけが残った。
わたしは再び光の十字架を出現させ、それを黒い顔に投じた。
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