光の十字架は光の軌跡を残して素早く黒い顔の中に飛び込んだ。
光の十字架が光を放つと、黒い顔はそれぞれに穏やかな表情を浮かべて光に溶けた。
彼等の表情を見ていると、わたしは心の底の方から喜びが溢れてくるのを感じる。
嬉しくなったわたしは、大きな光の塊(かたまり)となった彼等を引き寄せ、愛情を込めて抱き締めた。
すると、天から光が差したが、それは彼等の道しるべであるだろう。
わたしの腕を離れた光の塊は、天の光に向かってゆっくりと上昇した。
わたしは良い気分で彼等を見送った。
0 件のコメント:
コメントを投稿